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プラハベースボールウィーク

第44回プラハベースボールウィークが6月27日~30日の4日間、プラハ4区のイーグルスパークとプラハ12区のテンポ・プラハの2球場で開催されました。



プラハベースボールウィークは欧州で一番歴史のある大会の一つです。昨年は日本(大学全日本)や台湾も参加し、大盛り上がりでしたが今年はチェコ、ドイツ、イタリア、オーストリアのグループA、スイス、スロバキア、リトアニア、ポーランドがグループB、合計8か国が参戦しました。グループAはイーグルスパーク、グループBはテンポ・プラハで開催。


各グループが総当たりで対戦する制度で、最終日にグループの1位対2位、3位対4位が対戦し、最終の順位を決めます。ここで注意しないといけないのはグループAとグループBは一切交わらないという点です。Aの1位対Bの1位ではないのです。


グループ分けはくじ引きではなく、各国の世界ランキングによります。オーストリアは28位、スイスは41位。なのでランキング上位4か国がグループA、下位がグループBとなります。元々2023年までは4か国参加の1グループでしたが、昨年日本や台湾が参加することになり一気に注目を浴び、参加国が増えました。


それに加え、2023年までは各国の代表ではないチーム(欧州のクラブに所属するチェコ人以外の選手のチームやチェコの若手選抜チーム)とかも参戦していました。そして決してチェコ代表が優勝する大会でもありませんでした。44回で優勝はたったの5回です。


そんな中、今年の大会はチェコがイタリアに15-2の8回コールド勝ち発進。ランキングではチェコより上位のイタリアですがこの大会に参戦したのはU-23の若手。ナショナルチームではありませんでした。初戦でチェコ打線は爆発したのですがなんといっても凄かったのは4番捕手のマルティン・チェルヴェンカ。5打数4安打でしたが4本ともホームラン。1打席目がスリーラン、2打席目がツーラン、三打席目はソロ、四打席目は邪飛。そして5打席目は満塁弾。チェコ史上初、MLBでは未だに達成されたことがないホームランサイクルを達成でした。


2戦目はオーストリア戦。この試合、チェルヴェンカ選手はスタメンを外れたどころかベンチ入りもせず。そんな中、チェコは15-4の7回コールド勝ち。先発は米国の大学に進学していたパツァル。その後は若い投手陣をリリーフで起用。貴重な国際試合を若手に経験させたいハディム監督の思惑かと。


3戦目はドイツ戦。この試合、ハディム監督はチェルヴェンカを4番1塁で起用。一塁手のムジークをDH起用。正直ファーストの守備面ではムジークの方がチェルヴェンカより上ですが、どちらかをDHならムジークの方が良いという監督の判断だったと思います。この試合は2023年のWBCの日本戦で先発したサトリアが先発、その後オンドラ、トメクとベテラン陣が登板。試合はチェコが6-2で勝利。尚、この試合はその前のオーストリア対イタリアが延長戦にもつれ、且つホームランダービーもあったので開始時刻が1時間20分も遅れる始末。


そして迎えた最終日。決勝戦は前日に対戦したドイツ。正直ドイツは前日の試合は捨て試合と思われる優勝決定戦にしてきました。何故なら前日より先発が良いからです。初回に四球から犠飛で1点を取るのが精一杯。チェコ投手陣もトミージョン手術明けのヤン・ノヴァークが先発、リリーフのドゥフェクもドイツを無失点に抑えていたのですが三番手のエルコリがエラーとボークからのヒットで失点。これで追いつかれ、9回表に被弾。勝ち越しを許す。裏の攻撃で先頭のプロコップが四球を選ぶがムジーク、クラツルと倒れ、ブベニークの放った浅い外野フライをドイツの左翼手と遊撃手が見失い、その間プロコップは3塁へ。同点、あわよくばサヨナラのチャンスで代打クビツァ。しかし、最後は呆気ない見逃しの三振に倒れ、ゲームセット。

登板後に抹茶を点てるヤン・ノヴァーク投手
登板後に抹茶を点てるヤン・ノヴァーク投手

グループを1位通過しても肝心の試合で勝てないチェコ。閉幕セレモニー中で他の選手らが全員グラウンドにいても、負けに怒り心頭のチェルヴェンカは直ぐにベンチに戻り、着替えを始める。そんな中、最優秀打者の発表があり、自分の名前が呼ばれて慌ててダグアウトを飛び出すチェルヴェンカ。グラウンド上で唯一ユニフォームを着ていない選手でした。

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